江戸城外堀にかかった橋が由来の「飯田橋」
飯田橋は皇居外苑の北西すぐのところにある駅です。
住所上は千代田区に含まれていますが、駅を出てちょっと北側に向かうとすぐそこが文京区になっているので、住居エリアの場所により千代田区か文京区か違いが出てきます。
千代田区というと東京駅を中心に有楽町や神田など東京の中心部というイメージがあるので、飯田橋の土地柄的には文京区の方が近いと言えます。
飯田橋駅に乗り入れしている路線はJR総武線の他、東京メトロ東西線・有楽町線・南北線と、さらに都営大江戸線とかなり多いのですが駅舎そのものは決して大きなものではありません。
飯田橋駅は地図で見ると隅田川に沿った形で作られていて、実際に存在している「飯田橋」という橋の名称がもとになっています。
飯田橋が最初に作られたのは明治14年(1881年)のことですが、由来をさらに遡ると安土桃山時代にあたる天正18年に徳川家康が江戸に入ったときに現在の飯田橋周辺を案内した地元の人が飯田喜兵衛という名称であったことから長く「飯田町」と呼ばれていました。
のちに江戸城外堀に橋がかけられることになったときに、飯田町にある橋ということで飯田橋という名称になったというわけです。
現在では飯田町という町名はなくなりましたが、飯田橋という橋は今も幾度かの架替えをしながら残されています。
アクセス環境はよいが生活コストは高め
飯田橋は千代田区内の中では比較的住宅地が多い場所です。
駅北側には商店街や商業ビルが数多くあり、若干ゴミゴミとした印象があります。
しかし古い町並みといっても渋谷や新宿の裏路地にありがちな危険な印象はなく、全体的に安心して歩くことができます。
駅南側にはビジネスビルはあまりなく、比較的低層なマンションやアパートが数多くあります。
飯田橋南口からすぐのところには靖国神社があるので、年間を通して警備にあたる警察官を多く見かけます。
町並み全体としては落ち着いた雰囲気のところなのですが、千代田区内ということで家賃相場は安くはなくワンルームでも10万円以下で入れるところはまずないでしょう。
電車を使用したアクセス状況は良好である反面で、駅周辺に大型商業施設がないので日常の買い物は小さな個人商店などで済まさないといけません。
そのため営業終了時刻が早く、遅くに帰宅をする人などにとってはやや不便に感じる面もあります。
千代田区内には大学や専門学校が多いので単身で入居する学生が多く、日中には近隣に若い学生たちが歩き回っている様子が見られます。
そうした学生向けの定食屋や居酒屋が数多くあり、中でもラーメン店は都内でも有数の激戦区として知られています。